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明け方の夢 [言葉]

夢はよく見る方だと思うのだが、悲しいかな、
目が覚めるともう思い出せない、と言うことが多い。
ああ、面白い、起きたらすぐに誰かに話そう、と
思いながら夢を見ていて、目が覚めたときは、誰かに話そう、
と思っている部分しか思い出せないなんて・・。

でも、目が覚める直前に見た夢は覚えていることもあって。
今朝見た夢はある部分だけ、覚えていた。
短歌には歌合せ、というゲームがあって、私の所属する
「塔短歌会」でも、大会の一大イベントになっているほど
盛んである。私が見た夢は、この歌合せとちょっと似ていた。

歌合せは、あらかじめ出された題で歌を作っておいて、
その場で互いの歌を発表、判者が甲乙を判定する、というものだが、
私の観た夢では、なんと先ず目前に、お題代わりの物品が
用意される。それがまるで、絵画教室で先生が用意する
「静物」みたいで可笑しかった。最近絵を描いているので、その
影響だろう。台の上に載せられているのは、果物、瓶入りのワイン、
柄物のタオル、西洋人形やデコイ、壁側には、ドライフラワーなどなど。

対戦する二人は、順番にその「静物」から一つを選んで、
名前を言い換えるのである。例えば、西瓜なら「紅涼水」
というように。その本質をうまく言い当て、さらに言葉として
美しく響く名称にする、というなんとまあ、凝った遊び。

私は夢の中で必死に考えている。西瓜は取られちゃったから、
私は林檎を選ぼう。英語で愛しい人のことを「目の中の林檎」
っていうもの、「愛しい瞳」っていうのはどうだろう、でも
外観からはそれるなあ、「神話の実」は、どうかな・・。とか
頭をフル回転させているのだった・・。判者は誰だったのか、
覚えていないのだけれど。

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