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手作り千枚漬け [食文化]

今朝の朝日新聞の「ひととき」欄には、千枚漬けを手作りし
母に届けていた、という方の投稿が掲載されていた。
何でも手作りされていた母が、加齢とともに叶わなくなった。
自分の手作りの千枚漬けを届けたら、とても喜んでいて・・。
二瓶目を届けてまもなく、母は亡くなり、二瓶目は手つかずのまま。
遺された父の話だと、少しずつとても大切に食べていたからだと。
ちょっと悲しいお話だった。

最近、自分も千枚漬けに近い漬物の手作りに挑戦したことを思い出した。
いつも大根が少しずつ残ってしまって、漬物にしたいな、と思っていたら、
偶々、簡単な千枚漬けのレシピをみつけ、蕪の代わりに大根でも可、
とあったので試してみたのである。蕪で作った方が美味に決まっているが、
何しろ、相棒が大の蕪嫌い。大根以上に持て余すことが分かっているので、
結婚後一度も購入したことはないのである。ちなみに彼は、
大根おろしなら、少しだけだが食べる(厄介なやつなのだ)。

それで、作ってみました、大根の千枚漬けもどきを。

塩麹で作る、というのも有難い。塩麹は重宝な調味料だけれど、
これもやや、余りがちなんだよね。作り方も簡単でした。

①大根は3ミリくらいの薄切りにしたものを200g用意。
②塩麹大匙一杯半、柚子の果汁(または米酢)小さじ2杯半を混ぜる
③①に②を絡ませ、輪切り唐辛子を少々加え、軽い重しをかけて
 丸一日、常温で放置する。
 その後、器に汁ごと移し替えて冷蔵保存する(3、4日で食べきる)。

と、それなりに美味しくできました。
冬季はやはり、お漬物が美味しいですよね。
蕪でも試してみようかな、と思いつつ。まだ挑戦しておりませぬ。
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今年のおせち [食文化]

結婚当初は、けっこう張り切っておせち料理に挑戦した。
ニシンの昆布巻き、田作り、黒豆、きんとん、数の子、雑煮などの
定番の料理の他、豚肉の角煮なども手作りした。

でも、二人だけの家族では、種類の多いおせちは食べきれない。
瞬く間に、勿体ないから食べなくちゃ、という「義務感」の方が
先行してしまう現実に、唖然とした。以来、少しずつ種類を減らし。
それでも手作りするとなると、一定の量ができることになる。
購入する材料の量に規定されてくるわけである。

それからは、相棒が好きなニシンと昆布の煮付(昆布は巻かない)、
数の子、お雑煮など、本の三、四種だけ手作りし、食べ終わると
もう通常メニューに戻すことにしたのである。相棒も、その方がいい、
というので、気が楽だった。

昨年末残すところ三日、となった日。我家にやや小さめの冷凍便が届いた。
中身はなんと! おせちの詰め合わせ。それも三十種類、とある。
相棒の知人が贈ってくれたものだった。凄い! おせちって、こんなに
色々あるもんだね! と目を輝かす相棒。ま、そうかもしれないんだけれど。
私はちょっと、旗色悪い。でも、やっぱ、嬉しいは嬉しいんだけれど(コホン)。

三十種類のおせちは、いずれも掌サイズのビニール袋に密封されていて、
さらに中身は直径五センチくらいのものが多く、これはありがたかった。
伊達巻、紅白蒲鉾、黒豆、数の子、田作り、鯛の焼き物、昆布巻き、きんとん
などの定番料理の他、鴨のスモーク、鶏の照り焼き、肉団子、鮭のマリネ、
エビの姿焼き、イクラ、牛肉の八幡巻など、おいしそうな料理が含まれていて、
あれれ、これもおせち?と驚く。他に、笹団子まで付いていました。

レストラン、コンビニ、スーパーなどでも、おせちの予約販売が
広く行われているけれど、量が多そうだし、高価だし、相棒が嫌いな
野菜料理も含まれているし。で、購入したことはなかったんだが。
こういう小さな冷凍パック入りだと便利だなあ、とあまりにも
至れり尽くせりのおせちに、おののいて(?) しまいました。
もちろん、お送り頂いた方には、最大の謝意を述べたいところです。 
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超簡単・鮭料理 [食文化]

以前このブログで、鮭のちゃんちゃん焼のレシピを紹介したことがあった。
相棒が好きな料理で、我が家の冬の大事な一品となっていたし。

昨日は、鮭をステーキにしようと思っていたのだが、たまたま私が
図書館から借りてきていた、超簡単レンチン料理集、みたいな本を
相棒が観ていたのだが、急に「鮭があるなら、これにして」と言い出した。
見ると、なんとちゃんちゃん焼の、超簡易版レシピが載っているのだった。

それで、やってみることにしました。我家ではキャベツを切らしていたが
白菜があったので、こちらをつかうことに。用意するのはレンジ用のコンテナ。

1,コンテナに味噌大匙1弱(材料全体の重さの5%弱)、みりん大匙1,片栗粉小さじ1,
 を入れて、よく混ぜ合わせる。
2.そこへ、生鮭二切をそれぞれ半分に切って入れ、みそだれとよく混ぜ合わせる
3,白菜の芯の部分は細切り、葉の部分は数センチ幅に切って、鮭の上に載せる。
4,白菜の上にバターを15~20gを載せて、コンテナの蓋を斜めにかぶせる
5,レンジに6分半ほどかける

出来上がったものを恐々開けてみると、鮭はふっくらと火が通っていて、
白菜も十分柔らかくなっていて、なかなか美味でした。
フライパンを洗う手間もなく、夢のようにらくちんな、レンチンレシピ。
なんだか、はまってしまいそう・・・。特に忙しい時は有難いかも。
次は、少し豆板醤を加えたり、じゃが芋の薄切りを載せたりしても
美味しいかも。好みで、いろいろと試せそうです。
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みそ・しょうゆ [食文化]

我家では、朝は基本的にパン食ということもあり、夕食に必ず味噌汁を
作ることにしている。その時に使う味噌は、スーパーなどで簡単に
入手できる、ある信州みそ系に八丁味噌を一割くらい加えたもの、を使っている。
具材によって、この二つの味噌の割合を変えることはあるけれど。
あれこれ試した結果、毎日の食卓に、最も飽きない味+入手しやすい、
お値段が手ごろ、と言った理由からである。

醤油となると、こちらも毎日欠かせない調味料なのだけれど、味噌以上に
選択肢が狭まる。何しろ、我が家が日常的に利用しているスーパーでは、
K社とY社の醤油が八割を占める。いや、周囲に点在する他のスーパーでも
醤油の品ぞろえは、かなり型通りで、ほとんどの家庭がこの二つの
メーカーのものを使っているのではないだろうか。

数日前、山形新聞電子版を読んでいたら、やや小さめな見出しで
「県醤油・味噌品評会」という記事が載っていて、目を見張った。
醤油や味噌が、県内各地で作られていること。その味は製造所によって
異なっているらしいこと。品評会が行われるほど、そうした差異に対し、
県民が関心を抱いているらしいこと、に驚いたのである。

各製品の、味や香りや色彩などについて評価され、表彰された各製品が
紹介されているのだが、その名前もなかなか凝っている。

県知事賞を獲得した醤油は、 「味の司」(高畠町の醤油店産)
同じく味噌の部では「月山 山吹みそ」(寒河江市の製造所産)
他に、醤油技術センター知事長賞、醤油・味噌工業組合賞などが
もうけられていて、受賞作品には、「深紫」「さしみ」「山形雪っ子みそ」
などという名前の製品が並んでいた。どんな味なんだろう、想像すると
なんだか、楽しくなる。
東京は何でも効率的で、それによって得るものもあるが・・。
失っているものも多いはず。それに気づかずに生きているんだろうなあ、
とぼんやり思った。
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魚肉ソーセージ [食文化]

学齢前、我が家にまだテレビが入っていなかった頃、ラジオから
こんなコマーシャルソングが流れていたことを覚えている。

 パパのお土産 ソーセージ あけてうれしい ソーセージ

ソーセージといえば、今は、豚などの挽肉にスパイスを加え、
腸詰にして作られる肉製品を思い浮かべる人がほとんどだろう。
でも、CMソングはこんな風に続く。

 うちじゅうそろって 晩御飯 猫も坊やもニコニコ にゃお

そう、猫も喜ぶ、魚肉ソーセージの方が一般的だったのだ。安くタンパク質が
摂取できる、庶民の味方である。でも私には、悲しい記憶がある食べ物だ。

小学校一年生の晩秋。11月の末の木曜日だったことを覚えている。
その日は、突然給食がお休みになり、母が慌ててお弁当を作ってくれた。
家にある魚肉ソーセージと野菜を炒めて。私にはこのソーセージ、
結構お気に入りの食べ物だった。当時の子供は大半そうだっただろう。

ところが、その日はなぜか、お弁当箱から漏れてくるこのソーセージの匂いが
気になった。気にし始めると、胃の当たりがむかむかするようだった。
それから気がついたのだが、身体がやけに重い。授業が始まっても、
まっすぐ椅子に腰かけていられないくらい。机の蓋を開けるたび、そこに
収めてあるお弁当に匂いがする。炒めたソーセージの匂いである。
嗅ぐたびに気持ちが悪くなって、ほとんど胃の中のものを戻しそうだった。

二時間目が始まって間もなくだったと思う。担任の先生、私の大好きな
倭子先生が、急に私の方をじっと見て、こういったのである。
「史さん、今日はもう、お家へ帰りなさい」
びっくりし、でもとても有難い提案だった。私はすぐにそそくさと帰宅した。

母は私の顔を見た途端、病院へ連れて行ってくれた。
七歳にして、私の血圧は160近くもあり、腎炎と判断された。
私はそれから二カ月、塩分を断って、安静に過ごすことを命じられたのだ。
学校と言う場所は苦痛でしかなかった私にとって、ほとんど小躍りしたく
なるようなできごとだった。毎日、図書館から借りてもらった本を読み、
読み疲れると、ぼんやりと空想に耽って過ごして、私は少しも退屈ではなかった。
でも、二カ月も塩分を断って寝転がっているということは、身体の成長にとり、
大きなマイナスだった、と今にして思う。今なら異なる治療法を取ったはずである。

先日、相棒が出かけたついでに魚肉ソーセージを買ってきた。
朝、一人で食べている。「美味しい?」と訊くと
「別に。ちょっと食べてみるのもいいかな、と思って」
子供の頃に食べたことが懐かしくて、食べたくなったらしい。
私だって、この食べ物にはいろいろ思い出がある、嫌な思い出ばかりではなく。
でも、なぜか買えない。これからも、きっと買わない。
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かからん団子 [食文化]

遠い南の島に住む短歌の友人から、お菓子をお送り頂きました!
五年前に刊行した拙著『郷土菓子のうた』の在庫があったので、
お送りしたんだけれど、そのお礼だそうで、ちょっと恐縮しながら、
でも、遠い南西の島から贈られたことがとても嬉しくて。

そのお菓子は、かからん団子でした。私は、十年くらい前のGWに
訪れた鹿児島市内で、確かにこのお菓子を購入し、食べたはずなんだが。
当時は月桃を使うお菓子に興味が偏っていて、かからん団子の方は、
ちょっと軽視していたのだった(反省)。

かからん団子の名の由来は、かから(サルトリイバラ)の葉を使うから。
柏餅と同様、五月の節句の餅菓子で、柏の葉のかわりにかからの葉で
包んである。餅にヨモギの葉がたっぷり入っていて、特に、
Yさんの住む島のかからん団子は、これでもか、これでもか、って
いうほど、ヨモギを沢山いれるのが特徴みたいで・・・。

IMG_20231003_114512.jpg

冷凍で送られてきたかからん団子は、自然解凍した後、ホイルで
くるみ、オーブンで軽く温めてから頂きました。包みを開く前から
ヨモギの薫りがわーっと漂って、食欲を刺激します。
お餅はとても柔らかい。ほどよい甘さも舌に快く、美味でした!

小豆餡が入っているのかな、と思ったがないようである。お餅に
甘味付けしてあるように思える。もうあまりにも沢山ヨモギが
入ってて、全体が黒いほどで、餡が入っていたとしても見分けがつかず。
サルトリイバラの薫りもあるらしいが、こちらもよくわからない、
ヨモギの薫りが強すぎて(笑)。

サルトリイバラは、若葉の頃はおひたしなどで食用されるらしい。
根茎は、薬用に用いられる、とネットで知った。かからの葉を利用した
餅菓子は、南西諸島のみならず、和歌山県とか、四国などにもあるという。
日本は国土は狭いが、南北に細長く、地方の文化が多様で豊かなんだよなあ、
とあらためて思う。


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山形の味・だし [食文化]

十年くらい前からだろうか、スーパーで「山形名物・だし」なる
食品を見かけるようになった。私は山形県南西部で中学生まで
暮していたけれど、「だし」という料理は全く知らなかった。
母は山形市近くで生まれ育ったのに、我が家で話題になったこともない。
母も偏食家だったから、嫌いで避けていたのかも。

スーパーのパック入りの「だし」は、細かく刻んだ野菜を調味料に
漬け込んだもののようで、見かけはどうもぱっとしない。特に食指も
動かないまま、ずっと購入するに至らなかった。まして作り方を調べて
自分で作ってみようなどと思うこともなかったのだけれども。

四月に米沢に行った時、散歩中に立ち寄ったスーパーで「だしの素」なるものを
みつけ、その時の気分で購入してしまった。こちらのスーパーで見る
パック入りのものより、この「だしの素」の袋に印刷されている
写真の「だし」が、実においしそうだったこともある。

それでも米沢から帰京して三か月余り、仕舞いこんだまま忘れていた。
この暑さの中、パントリーの中を整理していて見つけ、「あ、暑い時には
だし、は食欲を促進するかも」と思ったのだった。ずっと以前、住んでいた
家の隣の奥さんは山形県上山市の出身で、「夏は、だしを掛けたご飯が
いちばんおいしい。うんと暑い時は、それくらいしか食べられない」
と言っていたことを思い出したのである。

それで作ってみました。って、「だしの素」には、あらかじめ、乾燥させた
オクラ、みょうが、あおじそ、だだちゃ豆、昆布などがはいっているので、
ぬるま湯で戻した後、胡瓜のみじん切りと混ぜ合わせるだけなのだったが。

兄が庭で採れた茗荷をたくさん送ってくれていたので、そのみじん切りも
混ぜ合わせて出来上がり。冷やすとよけいに美味、とあったので、
冷蔵庫にしばらく寝かせた後、夕飯の時に食べてみた。
なるほど、昆布から滲みだす柔らかい塩味が野菜をほんのりと包んでいて
ご飯にかけると、知らぬ間に食が進んでいるのだった。

米沢のYさんから頂いた『おきたま伝承料理集』にも「だし」の
作り方が載っていて、こちらは昆布や豆は入らず、長茄子のみじん切りが
使われているものでした。次は「おきたま方式」で作ってみることにしよう。

岡山出身、関西在住の短歌の仲間が、「スーパーにあると買ってくる」と
言っていたので、山形の「だし」、今では全国区なんですね。
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暑い日のサラダ [食文化]

毎日、発狂しそうなほどの暑さ! 我が家は多摩地区にあって、
東京の最高気温の予想が36度なら、間違いなく、36.5度以上にはなる。
庭もちりちりに干上がってきて、散歩の前に水撒きもしなければならず(汗)。

食欲も今一つ。これからもしばらく続くだろう、酷暑の日々を乗り切れるか、と
不安になるのだが。とにかく、きちんと寝て、きちんと食べる、が基本。
なので、今日は暑さを乗り切るためのサラダ、について書いてみます。

タイのバンコクには、ヤム・プラ・ムックという伝統的な料理がある。
さっと湯がいたイカと、キュウリや玉ねぎなどの野菜を、やはり伝統的な
調味料であるナムプラー(魚醤)、唐辛子粉、レモン汁で和えたサラダ。
最後に香菜(生のコリアンダー)を粗く刻んで混ぜ合わせるのがポイント。

タイの北部の古都、チェンマイには、ヤム・ウンセンというやはり伝統的な
サラダ料理があるが、こちらは春雨にエビを加えて作る。調味料はヤム・
プラ・ムックと同じで、香菜を加えるところも同じ。

昨日、買い物に出かけた折、タコを酢の物にしようかと思って購入したのだが、
帰宅してから、冷蔵庫内の食材を点検し、急遽、タイ風のサラダにすることに。

常備の春雨をつかうことにしたので、バンコック風というより、チェンマイ風に近いが、
エビの代わりに蛸を使うことになる。赤玉葱をみじん切りにし、タコは長さ
一センチくらいに切り、春雨は熱湯で4~5分茹でて、さっと流水で洗い水を切る。
香菜は粗く刻む。材料全体を計量してみると、300gくらい。
レモン汁を50CCほど入れるので、350gになる。ナムプラーの量は、
材料全体の5%ほどが基本になります。唐辛子粉はお好みで。

さっぱりとしていながら、ピリッとした辛さが楽しめ、暑い日の
食卓には有難い一品。

二十年近く前になるが、タイからの留学生が我が家にホームステイしたことが
あった。最初にお迎えした女子学生は、料理上手で、ヤム・プラ・ムックを
とても美味しく作ってくれたことが記憶にある。私がさんまの塩焼きを作ると、
骨だけ残して丁寧に食べてくれたことも忘れられない。日本の魚はおいしいです、
特に、さんまとか鯖は高くて、タイではなかなか食べられません。と言っていて。
当時、これ等の魚は日本では大衆魚だったから、ちょっと可笑しかったのを
覚えているのだが・・。
あれから、サンマも鯖も、けっこう値の張る食材になってしまった・・・。
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魚が食べたい [食文化]

BS朝日放送で毎週放映されている「魚が食べたい」という
番組は、二、三年前に偶然見たことがきっかけに、興味を持った。
しばらくは、気がついたときに見る、という程度だったが、相棒が
「面白そう。録画してみよう」と言い出し、今年に入ってからは、
ずっと予約状態にして、時間があるときにまとめて見るようになった。

日本のあちこちにある漁港を訪ね、その地でだけ味わえる魚、その時だけ
美味な魚をルポしてゆく番組なのだが、当然ながら相手は自然なので、
時化が続いたり、その時々の状況で、お目当ての魚にありつけなかったり、
ということもある。漁船に同乗させてもらった番組スタッフが、
酔ってしまって、仕事がうまく進まなかったりすることもあるらしい。

面白いのは、地域、地域で、工夫された漁法があること。
海に囲まれた国で暮しているんだなあ、とあらためて感じると同時に、
時間をかけて育てられてきた個性的な漁法に、瞠目させられることも多い。

沼津の漁港でだったと思うが、沢山の種類の深海魚が採れる、という
ルポがあって、こんな近海で名も知らぬ多くの深海魚が生息している、
ということに驚いたこともあった。魚好きな相棒は、興味深げに見ていて
「冷凍パックの宅配便もあるらしい」と、かなり食指が動いているようだ。

私はというと・・・。グロテスクな深海魚は、観るだけならともかく、
食べたい、という気持ちにはなかなかなれず。まして、自分で捌くなんて、
どうかご勘弁を、というところ。相棒はかなり未練がありそうだったが、
「調理するの、たいへんそうだな」と、あきらめてくれました。

釣りの得意な人は、捌きも得意な人であってほしい、とは、
多くの女性が望むところではないだろうか。釣るだけ釣ってきて
「調理して」と押し付けてくる男性もけっこう多いらしいから、
お魚好きでも、釣りをしない夫だったことに、少々ほっとしたりして。
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ブラックなる麺 [食文化]

五月中旬に新潟県糸魚川市を旅したことはこのブログにも書いた。
糸魚川にはブラック焼きそばなる料理があり、B級ご当地グルメとして
売り出し中、らしい。兄夫婦が、二日目の昼に、市内の中華料理店へ
連れて行ってくれ、そこには確かにブラック焼きそばなる料理も
あったのだが・・・。

注文はしなかった。たぶん、イカの墨入り焼きそばなんだろう、と
想像はついた。となると、食後は口中が真っ黒になるはず。
お天気のいい真昼の日曜日。店内はかなり混んでいる。
食べた後、すぐに歯を磨きに行けるような状況ではなく、また、この後、
私たちはお店のすぐ近くにある、相馬御風の家を訪れる予定も立てていた。
私はごく普通のエビ入りラーメンにしたのだった(これも美味ではあった)。

翌日は、義姉の車で富山を案内してもらい、高岡の駅近くのビジネスホテル
まで送ってもらう。一人で高岡近辺を回ったあと、翌日帰京の予定だった。
駅前に、大きな「ブラックラーメン」の看板をみつけ、夕飯はそれにしよう、
と決めたのだったが。大きなロータリーを回って、ようやく看板の下に
たどりつくと・・・。なんと定休日だった。

翌日はいろいろ時間の都合もあり、ブラックラーメンにはありつけず。
駅の売店で、ようやくこんな商品を見つけた。

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ブラックラーメンがカップ麺になっているのだった。
かさばるけれど(直径が20センチ余りある、やや大きなカップ入り)
相棒へのお土産も兼ねて、二つ購入。帰宅してから、早速食べてみました。
せっかくのカップ麺なのだけれど、鍋を使って、二人分一度に煮込んで。
これがなかなか、美味でした。イカ墨がスープに使われているんだけれど、
意外にあっさり。それでいてじんわり、コクがあって。
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