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ペルー旅物語(その3) [旅]

一緒にペルーを訪れることが決まってから、私は二、三度、
ソフィアの家を訪れた。旅の計画を話し合うためだが、結局、
ソフィアのお母さんが、すべてを決めた。ソフィアのお母さんは、
フィリピンの元大統領、アキノ夫人によく似た美しい人だったが、
気の強そうなところがあり、温厚なご主人と良いカップルだった。

その計画とは
1986年3月12日 ノースカロライナ・ダラム空港を出発
        マイアミ経由でリマ着  リマのソフィアの実家泊
   3月14日~17日 クスコ
   3月18日 夜行バスでガハマルカへ(24日まで滞在)
   3月26日 ノースカロライナへ帰る

という、やや強行スケジュールだった。ソフィアのお母さんが強調するには
「リマは今、テロが横行し、それに乗じた強盗やかっぱらいが多くて、
とても危険。特に外国人がリマに滞在する時間は極力短くした方がいい」
とのことだった。リマでは、ソフィアと街歩きしたが、彼女が何度も
「こっちの方が安全だから」と遠回りしながら案内してくれた。

商店の多くが、開店時間を短くしていたが、開店時間さえも金属製の
格子戸を下ろしていた。客は店員に欲しいものを告げ、格子戸越しに
金品を交換し合うのである。不便ではあったが、リマの市民の置かれている
厳しい現状をひしひしと感じたことだった。
現在も国や地域によって、かなり政情不安定の続く中南米。
その根本の原因は何だろう、とあの時から考え。考え続けている。
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