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原書で読む児童書 [文学]

最近、増えすぎた本を捨てようとして、少々躊躇する場面があり。
それは、滞米時に購入した児童書、何冊か。当時は気に入った
本を、あまり吟味せずに購入していた。いずれ読むだろう、
そしてあわよくば、日本で翻訳して出版したい、という夢もあり。

帰国してから、すでに訳出されていると知ったり、自分でざっと
読み、梗概を作成して出版社へ持ち込んでも「ボツ」となったり。
そういう本がそのまま残っていたのだった。捨てる前に、あらためて
読んでみようと思った本を何冊か取り除けておくことにした。

そのうちの一冊が、Helen Cresswell 『The secret world of polly Flint』
帰国後に、『ポリーの秘密の世界』と題して出版されていた、と知った。
訳者は岡本浜江氏。1983年11月にあかね書房から刊行されている。
なんと、私が渡米する一年半ほど前のことになる。当時はぎりぎりまで
勤めていて、退職したのは渡米間際。時間もなくて、あまり新刊書に
眼を通す時間もなかったんだけれど。
ヘレン・クレスウエルは、『村は大きなパイつくり』(岩波書店刊)
という児童書で日本でも知られた作家なので、まあ、訳出されている
可能性は高い、とは思っていた。でも、美しい線描画の挿絵に惹かれ。

今ならスマホがあるので、訳出の有無など、すぐにわかることなのだけれど、
当時はこんなこと一つ、調べるのも大変なことだった。
久しぶりに原書で読んでみて、色々と発見があった。
そのことについて、何度かに分けて書いてみたいと思う(続きます)。
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牛の縞馬化? [生活]

今朝の山形新聞(電子版)のある記事に、思わず唸ってしまった。
それは、繁殖用黒毛和牛の飼育に関するものだったが。

飼料高騰が続く昨今、繁殖用の牛も放牧飼育の方が、雑草や牧草を食べて
くれるという利点もあって、飼育費用がかなり抑えられるらしい。
放牧にまつわる問題点は、牛を襲う虫、にあるのだとか。
虫が媒介する病気への対策、また、絶えず尾を振って虫を追い払う、
そのしぐさが、牛のストレスに繋がり、成長や繁殖の妨げになるという。

そうした問題を克服すべく、実験的に試みられたこと、それが
牛を「シマウマ化」すること、だというから、もうほとんど笑い話?
としか思えなかったのだが。牛用のブリーチ剤を用いて、線状に
脱色する。写真が出ていたが、その結果、牛は頭部を残して、
背中から腹の部分には縦縞、足とお尻の部分には横縞が描かれる。
牛とシマウマのミックス種みたいだが、身体はがっちりしているので、
やっぱ、おふざけの変装みたいにしか見えないのだが。

結果はてきめんだったそうである。黒牛のしっぽ振りは平均一分16回、
対する黒白縞牛は、一分5回、と七割減。飼料代も年間9万円の軽減。
ただ、縞牛にする手間がかかるので、多頭飼育には向いていないとのこと。

シマウマは、虫よけのためにあんな模様があるのかな、とあらためて
知ったことでした。牛自体も生き残りを賭けて、次第に黒白の縞化する、
何ってことにはならないかな。実験に参加された農家さんのコメントに
「いじめに合うのでは、と心配したが、それは全くなかった」と
あり、ちょっと笑い、それからちょっとウルウルした。
牛の方がヒトより立派かも。

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電子レンジ [生活]

わが家で初めて電子レンジを購入したのは、九十年代後半。
すでに多くの家で使用されていたはずで、かなり遅めの導入だった。
オーブン機能を備えたもので、値段は数万円はした記憶がある。
ところが、購入して僅か三か月余りで、動かなくなった。
メーカーに連絡して、修理してもらい、その後は、何の差し障りもなく
活躍し続けてくれて、なんと四半世紀も使い続けてしまった。

時々、そろそろ解放してやってもいいか、と思いつつも、
オーブン機能の方は、最初の頃に数回利用したのみで、
あとはひたすら、温めるだけに特化した利用法で、使い続けてきた。
年明け早々、ネットを見ていたら、電子レンジの寿命についての
記事が目に留まった。だいたい、10~12年くらいで替え時、とある。
我家ではもう倍以上の期間、使用していることになり・・・。

思い切って買い替えることにした。今回はもう、温め機能のみの、
シンプルな製品を購入することに。こちらもネットで調べて、
「温めるだけなら、コレ!」とお墨付きの製品を注文することに。

お値段が安くなっていることに驚く(二万円くらいしかしなかった)。
ネットの評判は最高だったが、さて、どうだろう、とちょっとびくびく。
毎日使うものだから、使い勝手が悪かったりすると、ストレスたまりそう。
使い慣れていて、少しも普段使いに支障のなかった、古い相棒のような
電子レンジを捨ててまで求めた品なのだから、それなりの期待もある。

使い始めは、良くなかった。ご飯を解凍してみると、古くなったおこわ、
みたいに硬くなり、一部が煎餅化してしまった時は、愕然とした。
解凍前に十分に水吹きをし、追加の機能(あっため強度を下げる)
ことで、かなりましになったが。以前使っていた電子レンジは、ご飯の量の
多少にかかわらず、程よい柔らかさに仕上がっていたことを考えると、
新製品にはかなり不満がある。このタイプの製品が、「解凍ムラがない」と
一押しになっていたのに、どういうことだ?
これから工夫しながらつきあっていくことになりそうだが。ま、これも
老化防止に良い、と前向きに考えることにして。

良かったことは、お掃除が簡単なこと、くらいかな。前の電子レンジに
比較すると、格段に軽いので、移動させて、周囲を掃除したりするのも
かなり気軽にできるし・・・。って、あまり大したプラス点とは
言えないのだけれど。家電品の購入は、実はかなり難しい。
これまで、購入してみて、結局あまり使えなかったものも、実は多いのだ。

そんななか、最初に購入した電子レンジが、あんなに活躍してくれたことを
あらためて、有難く思うのであります。

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ゆかたデート [短歌]

私が所属する短歌の会「塔」の会誌は作品評の頁が充実していて、
前々月の会誌掲載の作品について、三十頁にも渡って評文が載る。
千人以上もの会員の作品を全部読むのはしんどいので、二カ月遅れの
この頁はかなり有難い。一人の筆者の目から選ばれた歌、という
限定はあるが、逆に各筆者が、どんな歌を選んで評しているのか、という
楽しみも加わる。

今月号の中では、こんな作品、作品評に目が留まった。

  そういえばゆかたデートを比較的見なくてすんだ三年だった
                 相原かろ「塔23年11月号」

採り上げられたのは、月集評担当の森永理恵さん。隅田川花火大会が
四年ぶりに開催されたことに触れ、ゆかたデートが単に姦しいからか、
あるいは、(作者に)ゆかたデートにまつわる何か、ほろ苦い思い出でも
あるのか、と書かれている。評にも、作品にもちょっと、くすっと笑える。
それはやはり「見なくてすんだ」という皮肉な口調が齎したものだろう。
それに、ゆかたデートは花火大会限定のものではない。

私が初めてこのゆかたデート風の光景を目にしたのは、十年近く前に
川越に出かけた時。宿場町の雰囲気を残す一帯を歩いていると、浴衣姿の
カップルが次々に行き交う。話している言葉は、中国語だったり、
韓国語だったり、青い目のカップルも。で、町なかの浴衣姿のカップルは
日本の着物に憧れて、千載一遇のチャンスとばかり、貸衣装を
まとっている外国人、と思っていた。

その後のコロナ禍で、外国人観光客がほとんど来日しなくなって、
見かける数は減ったものの、浴衣姿の二人連れを見かけ、
さらに日本語で話しているのを耳にして、ああ、日本人もわざわざ
この格好で歩くのか、と驚いたのだ。

旅先の異国で、特に古い町並みなどを歩くとき、その雰囲気に合った、
異国の服装を着てみたいという気持ちなら理解できる。そのために
一生にそう何度とない雰囲気に浸りたい、というのなら。

だが日本人なら、いつだってゆかたなんて着れる。それにゆかたという
衣装は、どちらかというと、着物の中では普段着っぽい。それを何でわざわざ?

二人が楽しんでいる、というより、他人に見せるために演出している、
という面が、強調されてくる気がする。これは確かにうっとうしいかも。
作者の「見なくてすんだ」という気持ちが理解できてくるのだが。

コロナ禍が終息してきて、またゆかたデートを目にする場面が増えるかも
しれない。それはみんな、異国からの観光客で・・。と思いましょう。
あまり目障りと感じなくなるかもしれませんぞ。
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つし、って何? [短歌]

昨夕、「塔1月号」が届いた。我家の地区は配達時間が遅く、
普段でも五時頃が多いが、月曜日はたぶん郵便物が多いからだろう、
六時を過ぎてから配達されることも多い。それで昨月曜日は、夕飯の
支度の真っ最中に郵便屋さんのバイクの音がし、通り過ぎて行った。

食事を終え、洗い物を済ませる。それからおもむろに届いた「塔」を
開くのだけれど。昨夜はその後、夜なべっぽい仕事、餃子作りをした。
その間、相棒がリビングでぱらぱらと「塔」を見ていた、本の数分ほどだが。

「ねえ、つし、って何?」と聞いてくる。「え、三重県の県庁所在地?」
「じゃないみたいだよ、平仮名で書いてあるし」
餃子作りを終えて「どこ、そのつしって?」と訊くと「塔」誌の前から
四分の一くらいのところに載っていた作品を指さす。

  タコを干す瀬戸の海沿ひ日は高くつしの白さが際立つ家並み
                     長谷部和子
「つし」にはわざわざ傍点が振ってあるので、誤植ではなさそうだ。
ネットで調べると、「農家などが天井や屋根の下に作るもの置き場」とある。
ああ、それなら、見たことはありそうな気がする。一種ベランダのようだが、
あれは物置部屋だったのか。それにしても「つし」とはどのあたりから来た
呼び名なんだろう。「玉虫厨子」の「厨子」(旧かなだったら、づしであるし)?

それにしても、我が相棒、意外なところから読むんだな、と少々おどろく。
今月の長谷部さんの作品は、あいうえお順の頁に載っていて、特に目立った
扱いを受けているわけではなく。私はつい、新樹集や百葉集、各選者が
佳作に選んでいる、あいうえお順の前後の作品から見ちゃうのだけれど。
短歌にはあまり興味がないようだから、何か目に付くとそこに集中するのか?

そして、ちょっとしみじみという。
「こういう全国から集まっている組織だと、各地に会員がいて、
地域ごとの文化を反映した作品を出してくるんだよね、面白いね」
「そう、調べながら読むことって多いよ。今はスマホがあるから簡単に
調べがつくし。以前は、こういう歌を作るの、冒険だったかも」
そう答えながら、歌を読む楽しみをあらためて思う。
今度、どこか地方を旅した時、屋根の下のつし、を探してみようと思う。
白く塗っている地方もあるのだろうか、記憶では皆目立たない色だった
ような印象をもっているのだけれど。
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機嫌のよい時、単車で [言葉]

昨年末、押入れを整理していたら、小学校一、二年の時の
作文のノートの束が出てきた。前にこのブログでも書いたことがあるが、
小学校一、二年の時の担任の先生がとても文章教育に熱心で、各児童の文章に
良く眼を通してくれる方だったので、私も調子に乗って、随分沢山書き、
それが一年に数冊分にもなった。先生はそれを閉じ合わせて、一冊の本の
ように仕立て、画用紙の表紙をつけ、名前も付けて保存するように、と
指導して下さった。その文集が二冊とも、出てきたのである。

その頃は先生が良く褒めてくれたので、私はかなり調子に乗っていた。
何しろ、文集の厚さは、クラスでダントツだったし。
で、あれれ、どんなこと書いていたんだろう、とまあ、ン十年ぶりに
開いてみたんだが・・。恥ずかしくなって、すぐに閉じましたデス。
なんとまあ、だらだらとヘタな文章を書き綴ったもんだ、と。

そして、いきなり、だが、「単車」という言葉を思い出した。
小学校一、二年の同級生に、名前は忘れてしまったが、よく欠席する
男子児童がいた。給食の日だけは必ず出てきていたが(当時私たちが
通った田舎の学校は、給食室が狭くて、給食の日は、学年ごとに決まっていて
週に二、三度しかなかった)。彼は家庭に、何か問題がありそうな子だった。
成績の方も思わしくなく、授業中に時折奇声を上げたりする。

ある日の作文の時間、先生はお題をだされた。
「なんでもいいけれど、家族について、あるいは家族と食べたもの、
出掛けた場所、遊んだことなどについて書きましょう」

自分で何を書いたか、全く覚えていないのだが、授業の終りに、
先生に指名された人が、自分の作文を読みあげることになった。
その時に、あまり授業には熱心でない、その男子が当たったのである。
私は、ちょっと驚いた、書いていないような気がしたから。
彼は、照れくさそうに立ち上がって、読み上げた。

「うちの父ちゃんは、いつもお酒をのんで、ごろごろしてます。
きげんがよいとき、たんしゃでしごとにいきます。」

凄く驚いたことを覚えている。これは、もしかしたら、すごく
いい文章なのではないか、と。短くて、完璧なのではないかと。
でも、それは一瞬だったのだろう。もし本気でそう思っていたら、
その後、私の文章はかなり変わっていたはずで・・・。



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七光と個性と [藝術]

普段、「なんでも鑑定団」「お魚が食べたい」「プレバト」など、
幾つかのTV番組を自動録画に設定している。ところが、お正月で
特別番組が流れていた時も、設定時間そのままに録画されていて・・。
あれれ、とビックリするような番組が録画されておりました。
バラエティがほとんどなので、即削除したのですが、一つだけ、
音楽番組が入っていたので、時間が空いた時のために取って置き、
二日ほど前に、見てみました。

実際の番組ははるかに長いらしいが、録画予約していた番組の一時間分だけ、
録画され、何やら中途半端なところから始まる。昭和期の歌謡曲番組で
布施明とかが、昭和後期の他の歌手のヒット曲を二、三曲歌ったところで、
「親子共演」とかいうコーナーになった。
登場するのは四組の親子で、親の方は昭和歌謡に馴染んだ人には
懐かしい有名歌手ばかり。伊東ゆかり、鳥羽一郎、菅原洋一、そして
野口五郎である。でも、彼らの子供たちが歌手を目指していた(すでに
デビューしている人もいる)とは、全く知らなかった、というか、へえ、
子ども、いたんだ、というくらいに何も知らなかった。

鳥羽一郎だけは、子供二人をはべらせるだけで、全部ひとりで歌っていたが
(何のために出したんだろう)、菅原洋一と伊東ゆかりは、親子共演、
一緒に歌を歌う部分もあった。野口五郎の娘さんは音大の学生とか。
野口の歌に、ピアノ伴奏をしていた(声は一言も聞けなかった)。

大物歌手の子供って立場も、大変だろうなあ、と思ってしまう。まあ、
芸能界で成功するのはもともとが大変なこと。七光り、に頼ってやって
いけるほど甘いものではないはず。何より、個性が大事な世界だから。
親の優れた音感を受け継ぎ、音楽をいつも身近に聴き、業界に知人は多く
・・・・というスタート前から恵まれた環境にあったとしても、
親と同じように一線で活躍し続ける、ということは難しいだろう。

昨日、八代亜紀さんの訃報が流れ、ちょっと驚いた。療養中ということも
知らないでいたので。テレビから流れる、懐かしいヒット曲の数々を
耳にしながら、彼女の歌声の個性的だったことをしみじみと思い返した。
あの「せきす~い はうすぅ~」 なんていうCMだって、八代亜紀そのもの
だったことに驚嘆したことを思い出す。
そして、自分の短歌についても思いを巡らしてしまう。

 わがうたにわれの紋章のいまだあらずたそがれのごとくかなしみきたる 
                    葛原妙子『橙黄』
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日本のポルカ? [藝術]

新年早々、悲惨な天災、大事故が相次ぎ、心ふたぐ日々ですね。
被災地の人々のことを思いつつ、何とか気持ちを取り直していこう、
と、考えています。そんな昨夜、ちょっと楽しいことがありました。
午後七時過ぎ、いつもは相棒とWOWOW等から録画しておいた映画を
見ている時間なのだが。昨夜、相棒が選んだ映画はとてもついていけなくて。
(原作はアメリカのコミック。アクション+ファンタージ―っぽいが、
何ともお子様向きの、ばたばた映画である)

それで、そばでイアフォンを使いラジオを聴くことに。
すると、NHK FMから、聞きなれた音楽が流れていて。ウイーンフイルによる
新年のコンサート、それもポルカだ、とわかりました。片山杜秀氏が担当する
「クラシックの迷宮」を放送中でした。年頭はいきなりの大地震で、
ウイーンフイルのライブ聞かなかったなあ、と思いつつ、それが続くのか、
と思いきや、ここからの展開が凄い! ポルカやワルツ、ギャロップが、
西洋ではちょっと庶民的な音楽であること、日本でならどんな種類のそれに
当たるか、というと・・・。片山氏は、音頭、なのでは、と仰られる。

それで、勿論、かかりましたよ、東京音頭(あれ、ここは神宮球場?)
それから、河内音頭(歌詞がおもしろい)、残念、花笠音頭は聞けなかったが。

さらにさらに。音頭という音楽は、意外にお子様向きアニメの主題歌に
多く使われていて、その元祖はたぶん、このあたり・・と、登場してきたのが
オバQ音頭! ああ、懐かし、と声を上げながら、一緒に歌いたくなり・・。
そこは、相棒がそばで映画を見ているので、聞くだけにとどめました。

片山氏は、よほど子供向けのアニソンファンらしく、その後も続々!
はぜどん音頭(知らんわ)、ロボコン音頭、あられちゃん音頭、
アンパンマン音頭・・・。

ときいたことはあるような、ないような音頭が相次いで登場、
感動したのはキン肉マン音頭! これは名曲じゃないか!
と驚いていると、片山氏も「優れた楽曲」と持ち上げておられて・・。

さらに登場した「電線マン音頭」には、もう、脱帽でした。こんな凄い・・・。
音頭という音楽、やっぱどこかで、「みな似たようなメロディとリズム」
「なんとなく下品な感じ」「あまりに脳天気」と、見下げる気持ちが
無きにしも非ずだったが。
なんとも、賞すべき、さらに愛すべきばかばかしさ、の優れものであった。
感動しました!
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今年のおせち [食文化]

結婚当初は、けっこう張り切っておせち料理に挑戦した。
ニシンの昆布巻き、田作り、黒豆、きんとん、数の子、雑煮などの
定番の料理の他、豚肉の角煮なども手作りした。

でも、二人だけの家族では、種類の多いおせちは食べきれない。
瞬く間に、勿体ないから食べなくちゃ、という「義務感」の方が
先行してしまう現実に、唖然とした。以来、少しずつ種類を減らし。
それでも手作りするとなると、一定の量ができることになる。
購入する材料の量に規定されてくるわけである。

それからは、相棒が好きなニシンと昆布の煮付(昆布は巻かない)、
数の子、お雑煮など、本の三、四種だけ手作りし、食べ終わると
もう通常メニューに戻すことにしたのである。相棒も、その方がいい、
というので、気が楽だった。

昨年末残すところ三日、となった日。我家にやや小さめの冷凍便が届いた。
中身はなんと! おせちの詰め合わせ。それも三十種類、とある。
相棒の知人が贈ってくれたものだった。凄い! おせちって、こんなに
色々あるもんだね! と目を輝かす相棒。ま、そうかもしれないんだけれど。
私はちょっと、旗色悪い。でも、やっぱ、嬉しいは嬉しいんだけれど(コホン)。

三十種類のおせちは、いずれも掌サイズのビニール袋に密封されていて、
さらに中身は直径五センチくらいのものが多く、これはありがたかった。
伊達巻、紅白蒲鉾、黒豆、数の子、田作り、鯛の焼き物、昆布巻き、きんとん
などの定番料理の他、鴨のスモーク、鶏の照り焼き、肉団子、鮭のマリネ、
エビの姿焼き、イクラ、牛肉の八幡巻など、おいしそうな料理が含まれていて、
あれれ、これもおせち?と驚く。他に、笹団子まで付いていました。

レストラン、コンビニ、スーパーなどでも、おせちの予約販売が
広く行われているけれど、量が多そうだし、高価だし、相棒が嫌いな
野菜料理も含まれているし。で、購入したことはなかったんだが。
こういう小さな冷凍パック入りだと便利だなあ、とあまりにも
至れり尽くせりのおせちに、おののいて(?) しまいました。
もちろん、お送り頂いた方には、最大の謝意を述べたいところです。 
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