SSブログ

再びの絵本・It's my birthday [藝術]

作者はヘレン・オクセンベリー。イギリスの絵本作家である。
この絵本、90年代にイギリスを訪れた折に購入したもの。
訳してみて、内容も可愛く、日本の子供たちにも受け入れられそう、
と感じて、自分の訳で出版出来たらいいな、と思ったのだが。

よくあることなのですが、やはり、翻訳権が抑えられていて、
まもなく、「ケーキがやけたらね」という題で出版された。
「きょうがおたんじょうび」とかのほうがよかったのに。とか。
人様の訳には、いろいろ、おもうところもでてくるのだが。

改めて絵を見てみる。
四歳くらいの子が、犬、猫、猿、熊、鶏、豚、
等の動物たちの助けを得て、自分で自分のお誕生日の
ケーキを焼く、というお話。動物たちの仕草が、
とても生き生きしていて、楽しい本である。

一つだけ、残念だな、と思えたのは猫が自分の家の
冷蔵庫から、ミルクを取り出している場面。
冷蔵庫の扉が、開口部よりずっと小さく描かれていて、これでは、
冷蔵の役目を果たせないんではないか、と思える。
編集者も気がつかなかったんだろうか。

あと一つは、翻訳の方のこと。
この絵本の主人公は、男の子とも見え、女の子とも見える。
日本語訳では、明らかに「女の子」として訳してあるのだが。
どちらでも自然、という訳は日本語では、確かに難しい。
どうしたら可能だったんだろう、と考え続けている。

nice!(0)  コメント(0)