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お菓子の本 [食文化]

お菓子の歴史や文化に興味を持ち始めてから、お菓子に関する
本があれよあれよと増え始め、現在はざっと200冊くらいに。
いわゆる「お菓子作りの本」をふくめるともう少し多くなる。
だいたい、本屋さんなどで探そうにも、お菓子作りが中心に
なっているので、文化や歴史にまつわるものはごく少なく・・・。
つい「料理本」の方を買ってしまって、増えてしまった分もある。

そんななか、よくこんな本が入手できたな、と手を取るたびに
感動してしまう本もある。その一つがやまがたひろゆき著
『お菓子の話』(新潮文庫 1985年刊)。購入したのは
2005年頃、場所は我が家から一番近いところにあった
ブックオフ(今はない)。お値段はなんと、100円!(シールが
ついたままだ)。

一頁に一つずつ、つまりほんの450字ほどで、世界のお菓子を
紹介している。ヨーロッパの様々な国々から、トルコやインド、
タイ、エジプト、などあまり日本で知られていない国々のもの、
そして中国、日本をたっぷり・・・。前部で199個。

こんなお菓子、どこで調べたんだろう、と思うような
日本ではほとんど文献のないお菓子も多々登場する。
主に由来や語源を小咄的に展開していて、こういう
噂なんだけれど、どう? 面白いでしょ、的な展開。
作者自身もあまり、書いている内容の信ぴょう性に自信はなさそう。

私は、暇ができるとあちこち拾い読みして楽しんできた。
作者はどこかの料理学校の先生らしいが、あまりよくわからない。
この本を入手したのは、お菓子の文化について調べ始めて
まだ半年くらいの時だったと思う。以後、本当にいろいろな書店、
古書店などを歩き回ったが、この本を目にしたことはない。
本当に偶然が重なった出会いだった。これからも大切にしたい一冊。
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