SSブログ

コッペリア再び [藝術]

NYのメトロポリタン歌劇場で行われているオペラの
ライブビューイングについては何度かここで書いているが。
この度は、ロンドンのロイヤルオペラハウスで行われている
歌劇・舞踏のライブビューイングについて書く。

今シーズンは歌劇「ドン・ジョバンニ」で幕開け。
お正月早々観てきたのですが、さらに昨日から一週間、
バレエ「コッペリア」が上演されることになり、早速
出掛けてきました。コッペリアは大好きな演目。
普段は、初日早々行く事はないのだけれど、もう待ちきれなくて。

「コッペリア」については以前にもこの欄で書いたことがあるので、
「再び」ということになります。初めて見たのは十年前に訪れた
ポルトガルの歌劇場で。その演出が素晴らしくて、たまたま、
「ガードマン」代わりに連れて行った(終演時間が遅いので)相棒も
すっかりコッペリアファンになってしまい(バレエを観るのは初めて
だったらしい)それからは、DVDも購入するなど、私よりも
熱心に見入っていた。このライブビューイングも楽しみにしていた。

オペラなどは普通の映画よりもチケット代は少々高い(3700円)。
映画館では椅子も一回り大きく、両側に一人分ずつ大きなひじ掛けと
小テーブルがついた、ゆったりとした特別の会場が当てられている。

映画館に入って、切符を購入後、まっすぐにそのプレミアルームへ
向ったのだが、部屋の前でチケットを確認する担当の人に
一階の二番へ回って下さい、と言われた。あ、今回はプレミアルームでの
上映ではないんだ、と初めて気がつく。告げられた部屋は普通の
映画が上映される部屋で、椅子も小さめ。テーブルはない。ひじ掛けは
隣の人と共有するタイプ。それにプレミアより、収容人員が少ない。

ドン・ジョバンニもせいぜいが三割くらいの入りだった。
コッペリアは、案の定、二割強くらいの入りで。
女性が大半。男性が我が連れ以外は二人のみ。寂しい話だ。

でもコッペリアは素晴らしかった!特に二幕、コッペリウス博士の
工房に潜り込んだスワニルダたちが、博士の作った自動人形を
いたずらする場面。人形はみんな人間が演じているんだけれど、
その動きが滑稽で楽しくて・・。極めつけは、スワニルダが
恋人フランツが心を寄せていた人形のコッペリアに扮し、
博士をけむに巻く場面である。どんなバレエにもない、
実に個性的な舞踏が見られるのである!

でも、こんな入りではもう、このロイヤルハウスのライブビューイングは
長く持たないかもしれない、という嫌な予感がする。それはとても
寂しいこと。もし、皆さんの中にほんの少しでも興味のある方が
おられたら、映画館に足を運んでみて下さい。東宝系のシネマで
来週木曜日まで上演しています。コッペリア、決して見て損はないですよ。
nice!(0)  コメント(0)