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英語の詞(その3) [言葉]

サイモンとガーファンクルの次によく聞いたのが、
ジョーン・バエズ。ベトナム戦争が泥沼化するなかで、
反戦ソングの旗手のように遇されていたようだが・・・。
私が中学生の頃から、ラジオでその美しい歌声が
流れていたように記憶する。我が家にも
「ドンナ・ドンナ」のレコードがあった。
四歳上の従兄が置いていったものだったろうか。

 On a wagon bound for market 
 There’s a calf with a mournful eye
 High above him there's a swallow
 winging swiftly through the sky
 How the winds are laughing
They laugh with all their might
Laugh and laugh the all day through
And half the summer's night

 市場へいく馬車に載せられた
 一頭の子牛 その目は悲しそうに沈んでいる
 頭上では燕が、素早く空を横切っていく
 ・・・・

こんな風に始まるこの歌は、反戦の歌というには
とても抒情的で、中学生だった私は、戦場に
送られる兵士の姿を思い浮かべることはできず、
ただただ、売られていく子牛の愛らしさだけを
思い浮かべながら、聞いていた気がするのである。

高校生になって辞書を使いながら意味を調べ
歌詞の内容が詳しく分かっても印象は変わらなかった。

ああ、こういう歌こそが深いところで心に届き、
本当の「反戦のうた」になっていくのだ、と
気がつくのはずっと後のことになる。
とにかく、歌詞が美しい。見事に
韻を踏んでいるところも、英詞ならではのもの。
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