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オペラ・カルメン [藝術]

MET Live Viewingのカルメンを観てきた。
18-19年のシーズン、全十作は、11月初旬からほぼ月一作
ずつ、映画館で上映されるのだが、このところ忙しくて、
観たいと思っていた作品も次々に逃していた。
カルメンは是非、行きたいよね、と相棒と話していて、
ようやく実現。まだ、あの有名すぎるほどの曲の数々が、
頭の中で、ワンワン、鳴っている、感じがする。
それくらい、カルメンと言う演目は何度も観たし
(多くはDVDとか、だけど)、これからもまた、きっと、
演出が変われば、見に行きたくなるだろうと思う。

今回主役を務めたのは、クレモンテーヌ・マルゲーヌ、
今まで見たカルメンで、最も美しく、魔性の輝くような
役柄のぴったりの女性だったけれど・・・。
歌の方はどうなんだろう、今一つ、だった気も。
声が単調な感じがしたのと、すこし伸びやかさに欠ける、
という印象もあった。オペラでは、見た目も大事だし・・。
難しいところだ。

ホセを演じたのは、この役をやりなれているロベルト・アラーニャ。
さすがに安定感があった。静かな理知的な兵士が、カルメンの
妖しい魅力の前に、たちまち正気を失っていく。そんな一人の男を
見事に歌い上げていた。ちなみに、清純な言い名付け、ミカエラを
演じたA ・クルジャックとは、私生活でもご夫婦なのだそうな。
幕間のインタビューで「結局は、私がカルメンに勝つんです。彼を家に
連れて帰るんですから」という冗談に、つい笑ってしまう。

今回吃驚したのは、闘牛士を演じたアレクサンダー・ヴイノグラドフ。
色白のやさおもて。なんともすてきな美男子。でも、歌い出すと、
その声量のゆたかさ、押しの強さに度肝を抜かれる。
うっとりしているうちに、三時間余りがあっという間。
帰りの電車では、少し疲れてしまっていましたが。
またひとときの夢の時間を分けてもらいに行くことにしよう。
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