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塔短歌会・九州大会(さらに) [短歌]

九州行きのために予約していた飛行便が、台風襲来にぶち当たり、
空港で数時間待たされ、くたびれ切ってようやくたどり着いた福岡だったが。
実は、こんな不運を一気に吹き飛ばしてくれるような幸運が起きた。

九日(土)に始まった大会は、歌合せの後、文語と口語をテーマとする
対談、鼎談と盛り沢山のプログラムを終えた後、会場を移して親睦会へ。
参加者は百数十名に上るので、広いフロアには、9名くらいずつ座る円卓が
びっしりと置かれ、参加者は各自に振り分けられたアルファベットに従い
指定された卓へ。選者の私だけは指定の席に座り、他の人たちは随意に。

その時、私の右隣に座ったのが初対面のYさんで、御名前に聞き覚えがあり、
私は彼女が遠い南西の島に住んでおられることを覚えていた。その辺りから
話が始まったのだけれども、何と、彼女が山形県出身と聞いて驚き、さらに
さらに、高校は米沢市内、と聞いて驚き「東高? じゃないの。だと、興譲館?」

私は山形県南西部の町で育ち、中学卒業時に父が東京へ転勤。都立の試験に
間に合わなかったため、米沢市の高校へ一学期だけ、一人下宿して通ったの
だけれど、何と、Yさんはその高校の卒業生(私より数歳下)だった!
その高校はもと男子校で、女子は一、二割くらいしか在籍していなかったのに。

それから、限りなく話が弾み、こちらからお願いしてメアドまで交換し、
帰京してからも、色々とお喋りを続けている。あの日、親睦会の円卓が
同じでなかったら、いや、たとえ同じでも一つでも離れた席だったら・・・。
お互いの出自を話し合うような機会は持てなかっただろう、何という偶然!

偶然は実は、さらに続いて起きた。私が今春、五十年ぶりに米沢を訪れる
きっかけを作ってくれた、米沢市在住のK・Yさんについては、このブログでも
書いているが、帰郷してから、この偶然の出会いをメールで知らせたら、
なんと、なんと、彼女の旦那さんが、Yさんと同じ高校で同級だったこと、
そして、彼女のことを良く知っていたことが分かったのである!

このことをYさんに知らせると、彼女の方は、彼を知らないらしかった。
それは男子の方が圧倒的に多かったので、無理ないのだけれど。
なんだかんだいいながら、世の中狭いのか。いや、たぶん、詩歌に
関わる人が少ないから起きる現象ではないだろうか。Yさんの今は亡き
ご主人は詩人だったそうで、その辺りから、K ・Yさんが興味を持たれ・・、
という流れがあったのかもしれず。

ひとときは、とても近い、同じ雪国に生活していた同世代の仲間が、今は
遠い南の島に暮し、趣味を同じくし、毎月の歌誌を通して互いの
心を通わせ合うことができるなんて、何と幸せなことだろう。
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