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素人と短歌を読む [短歌]

短歌を詠むことはなく、読むことも滅多にない我が相棒と
「塔」の百葉集を共に読み合う時間を取ったことを、このブログで
書いているが。数回続けたところで、
「なんだか、あまり面白くないなあ」
と言い出されてしまった。案じてはいたのだけれど。

短歌はこまごまとした日常報告的な内容が多いし、
どちらかというと、相手のことを知った上で読む方が面白い、
という傾向もある。また、短歌は細かい言い回しとか、小さな気づきとか
日常の切り取り方の意外性などに面白さが潜んでいることが多いが、
それは慣れないとなかなか「面白さ」と感じにくいのではないか。

相棒はそこで、朝日歌壇の歌を読もう、と提案してきた。
直近の10月22日の朝日歌壇を一緒に読むことになった。この週は
佐佐木幸綱選者による作品から始まる。
 
 地球儀の陸地を区分する線に人の争ふ来し方が見ゆ 堀川弘
 食鉄(たべてつ)の人気ランチは零余子飯ほくほく線は野趣も味はふ
                          武村岳男

冒頭の二首である。相棒は、「良い歌だよね。新聞短歌らしい時事詠
の、力のある歌が並んでいる」と、面白そうだったが・・。
永田和宏選の冒頭の
 風合瀬(かそせ)とふ美しき名の駅にあり海に没る日の最後の光
                         嶋田恵一

という歌には、こういう歌もいいよね。地名をうまく詠み込んでいるし、
新聞短歌だからって、時事詠ばかりだと、物足りないよね。

というような話もし合ったのだが。

このMっていう人、よく選ばれているよね。え、家族で歌詠んでいるの?
どこがいいの。ちょっと、選ばれ過ぎじゃない。

今の時事を詠んでいる、という理由だけで、あんまり
いい歌でなくても選ばれている気がする。

こんなこと、わざわざ31文字にする意味あるの?
どこが良いと思う? アンタ、四十年も歌詠んでいるんでしょ、
端的に説明してよ~。 

と、次々にダメ出しし始め、新聞短歌を読む会(?)は、一度で
ポシャることになりました。う~ん、私はもっと続けたかったのだが。
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