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雑草からの妄想? [生活]

敷地面積はたぶん、六十坪強。我が家からほど近くのその地に
古い二階建ての家が建っていたが、今年の春、家は庭木もろとも
綺麗に撤去され、更地になった。新築工事はなかなか始まらず。

その間に、見る間に雑草が伸び始め、今は小高い緑の丘、のよう。
ああ、日本の雑草繁殖力って凄いなあ、と通る度に感心する。

以前は、嫌だな、雑草だらけなのは、と嫌悪感が先立った。
でも、世界のあちこちを旅してみると、この雑草への思いも
かなり変わった。世界には、いわゆる「ぺんぺん草さえ生えない」
という地が多いのである。地味が痩せている、あるいは降水量が
少ない、などの理由から。日本は放って置いても雑草の生える、
豊かな地なのだ。有難いことである。

私が住む地域は、半世紀ほど前に開発された住宅地で、
世代交代が進んでいる。住人が年老い、やがて空家になり、そして
古い家屋が壊され、新家屋が建ち、若い世代が入居する、という例が
多くなっている。かつては広めに庭を確保して、庭木を植えて
いる家が多かったが、新しい世代はまず例外なく、庭に木を
植えない。駐車場を二、三台分確保し、家の周りには砂利など
を敷く。人工芝を敷いているお宅も見かける。みんな、庭木の
手入れや雑草の処理に追われるのが嫌なのだろう。

その気持ちはよくわかるけれど。ちょっと寂しい気持ちもする。
庭に砂利を敷き詰めては、虫たちが生息できなくなるだろうと
いうのが一つ。我が家の庭も、私ができるだけ草取りをしている。
大変ではあるけれど、沢山の虫、そして蜥蜴などが生息している
のを見るのも楽しみだからだ。ちなみに、我が家の庭に普通に
棲み付いているニホンカナヘビは、二十三区内ではもう、
絶滅危惧種になっているという。草地が減っているからだろう。

植栽が減って、砂利ばかりになると、温暖化もさらに
進みそうな気がする。木が一本ある、というだけで、日陰ができ、
風も柔らかくなり、涼しさも増す、というもの。

ウクライナへのロシアの侵攻以来、エネルギー危機が
にわかに問題になってきているけれど。みんなが少しずつ、
生活の仕方を変えていく、というかたちで対応していける余地は
ないのかな、と思ってしまう。甘い妄想、と言われそうだが。
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