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やったね、ロッテ [スポーツ]

この二、三日は、とても落ち着かない日々だった。
パリーグの、CS進出チームが決まらないからである。
オリックスがダントツの成績で、早々とペナントレースの優勝を決めていたが。
2位と3位が決まらない。ソフトバンク、ロッテ、楽天の三チームが、三つ巴の
闘いを繰り広げ、結局は最終戦へともつれ込んだ。ソフトバンクは何とか、
CS進出を決めたが、自身の最終戦で、二位を決められなかったのだ。

パリーグの、最終戦は楽天対ロッテ。ロッテが勝てば、ソフトバンクを押しのけ、
二位でCS進出、引き分けなら、三位進出。楽天に負ければ、四位に転落し、
楽天が三位でCS進出、というややこしさ。

雨で九日の予定が順延し、10日も決行できるのか怪しいお天気だったが。
小雨の降る中、試合は始まった。平日にも拘らず、スタンドは溢れるばかり、
超満員の観客を迎えて。私は、6時にはチャンネルを合わせたけれど、
見たいような、見たくないような。この二カ月ほどの間の、楽天の勢いを
知っていたから。きっと、CS進出は、楽天だろう、九割楽天だ、と
相棒と話していた。私は実は、ここ二十年程、ロッテファンなのである。

雨で遅れて始まった一回の表。案の定、ロッテの選手たちは固くなっていて。
たった3球で、ツーアウト。もう、見てられない。
「録画しておいた映画で、まだ見てないの、あったよね。そっち観ようか」
と、相棒に訊いてみると、
「え、せっかくだから、野球の続き、見たら? どっちが勝つにせよ、
どっちも凄く頑張って、ここまで来たんだよ」
と、相棒が言う。そうだ、そうなんだった。貧打のロッテが、長く
二位を保ってきていたのも奇跡なら、前半、不調に苦しみ、最下位近くに
沈んでいた楽天が、ここまで盛り返してきたのも奇跡なんだから。
そう考えたら、純粋に野球を楽しもう、という気持ちになれた。

一回の裏、楽天は一死満塁の好機。大量得点で、早々と試合が決してしまうのか。
ところが、なんとぎりぎりで併殺に仕留める。すると、不思議なもので、二回表、
ロッテは、もう、幸運としか思えないような(エラーにこそならなかったが、
三塁手の凡プレーと、いわゆるテキサスヒットで)難なく、一点先取!
さらに四回、安田の、どう見ても、ファールにしかならないはずの当たりが、
ポールに当たる、という珍事(?)で、二点目ももぎ取ってしまい。
結果的には五対ゼロで、CSへの二位進出を決めてしまった!

勝敗、というものは、まさに時の運なのだった。

ロッテのような、低予算のままに置かれている弱小チームが、
CSに進出できる。これは、なかなか芸術的な出来事だ。

大量にお金を注ぎ込み、海の向こうの有名選手を呼び込み、あるいは日本の
他球団から優秀な選手を奪い取り、ときには単に他球団で活躍させないために
飼い殺しするようなことまでして、勝てないチームが確かにあるから。

良かったね、ロッテ。CSではのびのびと、楽しんで戦ってほしい。
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