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思いがけない歌集 [短歌]

昨日、郵便受けに入っていた一冊の歌集。
とても意外な方からの歌集だったので、驚いた。
作者Yさんは、私の相棒の大学院時代の同窓生Gさんの奥さん。
十二年ほど前、中国で開かれた学会に互いに夫婦連れで同席。
その時に私はこのご夫婦とは初対面だった。

学会の後、中国南部を一週間ほどかけて一緒に旅行し、
その折、彼女が短歌を詠んでいる、ということを
夫君のGさんからお聞きしたのである。
その時、YさんはGさんに
「いやだ、人に言わないで、って言ってるでしょ。
これから続けていけるかどうか、自信ないんだから」
と、仰っていたことを覚えている。

でも帰りの飛行機の中では、ずいぶんと色々、短歌の
話をした。どんな歌集がお勧めか、と訊かれ、
答えると、丁寧にメモされていたことは覚えている。
帰国後、私は自分の歌集をお送りしたし。
「塔」の大会が東京で開かれたときに、一般参加できる
講演のチラシをお送りし、来てもらったこともあった。

茨城での大会の時にもチラシを送ったのだが、その時はなしのつぶて。
歌はやめられたのかもしれない、と思っていた。

でも、こうして十年余り(出会ったときは、歌を始められた
ばかりだったのだ)も、歌に関わり続け、一冊にまとめるほどの量を
作っておられたんだな、とちょっと感慨深いものがあった。
私のことを覚えていてくださって、歌集を送って下さったということにも。
短歌が取り持ってくれた、不思議なご縁である。
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