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朝散歩 [スポーツ]

六月の下旬のある朝、思い立って散歩することに。
日中は暑くて、クーラーをつけっぱなしにしてゴロゴロ
しているので、朝の涼しいうちに体を動かすことにしたのだ。

家のまわりは住宅地で、車もあまり通らない道が
沢山ある。まして朝となると人通りも少なく、散歩には
かなり恵まれた環境だったんだ、とあらためて気がつく。
犬を飼っていた頃は、毎朝散歩させていたんだけれど、
犬がなくなってから、朝の散歩の雰囲気をすっかり忘れていた。

ということで、散歩の習慣は五週間ほども続いている、
よほどひどい雨の日(一日のみ)、とんでもなく寝坊した日(これまで
二日あった)を除いて。七時を過ぎるとかなり陽ざしが強くなる
ので、起床時間も俄然早まった。朝食を済ませ、
eテレのテレビ体操を済ませるとまもなく、家を出ることにしている。

散歩する時間は、おおよそ20~25分、と短い。十分で歩く歩数は
私の場合、千歩くらい。ということは、一回の散歩であるくのは
たった二千数百歩、ということに! 一万歩も歩く人が、巨人に見える。

歩きながら、短歌を作るってのは、どうかな、と思い始めた。
そういえば、たぶん、町を歩きながら目についたものを歌にして
角川短歌賞を受賞した人って、いたなあ、と思い出す。
帰宅してから、角川短歌のバックナンバーを当たってみた。

2018年受賞の山川築氏の「オン・ザ・ロード」だった。

 石垣のひとつひとつの石にあるくぼみに指を添はせてをりぬ
 ぶらんこは錆ぶ 鎖されし保育所にふたつまとめてねぢり上げられ
 歩行者用押しボタン式信号の装置の上に置かれたる鍵
 頭上より袋を探る音はせり整形外科の横を過ぐるとき
               山川築「角川短歌 2018年11月号」

こんな風に、歩きながら目についたものをどんどん詠んでいく、という
形がとられている。一読したときは、あまり面白くない印象だった
ことを覚えている。今読み返してみても、特に感動少なく・・・。

選考座談会を読み始めたら、勿論、四年前に読んでいるはずだが。
選考委員の伊藤一彦氏と東直子氏の選評を、物凄く面白く感じた。
作品よりも面白いかも。きっと、もう一人の選者、
永田和宏氏もそうだったんだろう。当初は票を入れていなかったのに、
両氏の評を聞いた後、俄然積極的支持派にまわって、結局
山川氏の作品が逆転受賞しているんだから。

お散歩効果、私にも落ちてこないかな、と思いつつ今朝も歩いた。
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