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動物の生態、ワンオペ子育て [生活]

BSプレミアムで放映されている「ワイルドライフ」の
ファンで、毎週欠かさずとはいかないが、かなりの頻度で
録画している。前にも書いたが、この番組は再放送も多いので、
その点は要注意である。録画しておいて、ああ、見ていたやつ
だった、とがっかりしたことがこれまで幾度もある。

動物の生態を見ていて面白いのは、第一に「狩の方法」
特に肉食獣のそれは、かなり凄い。それぞれの種が知恵と
体力と時に協調性を発揮して、自分たちよりはるかに大きく、
体力的にも優れた獣を倒したりする。その方法の巧みさに、
驚嘆し、見惚れる、ということも多々。

第二に面白いのは、子育てのやり方、である。
鳥類の子育ては、雌雄が力を合わせて行うことが多く、
その仲睦まじさも微笑ましい。見ていて楽しいのだが。

問題は哺乳類である。哺乳類の方が進化した動物と言える
はずなのに、どうして多くの哺乳類が雌だけで子育てするのか。
ずっと謎だったのだが、最近の新聞記事で、これは
オスが子育てに参加せず、より多くのメスと交尾した方が、
より多くの子孫を残せるということらしい。

でも、それはすさまじく残酷な状況も引き起こす。
子育て中の母親の子を、殺してしまうオスが後を絶たない。
自分の子を産ませて育てさせるためである。ライオンなどの
乳幼児の死亡は、大半が他の雄ライオンに殺されるからだそうだ。

母親だけの子育てもまた、悲惨を極める。
草食獣の多くはメスだけの群れをつくって共同で育てる、
という場合が多いようだが、問題は肉食獣である。
子育てしながらさらに狩をする、というリスクの中で、
命を落とす母親は多く、それはそのまま子供の死を意味する。

こうした動物たちの生態はそのまま、人間社会の一部と
シンクロしている。連れ子をいびり殺したり、放置して死に追いやる
義理の父親や母親のパートナーたち。
いわゆる「ワンオペ子育て」で疲労していく母親たち。
一方、母親ではなく父親の方が積極的に子育てを担っている、
という例も、人間社会にはあって、肉食獣には見られないこと。

動物の生態と似ている所、でも違っていて当たり前の所とを
併せて考えながら、いつも番組を見ている。
ほかにもWOWOWで放映されるBBCによる動物番組もまた、
秀逸な物が多く、こちらも見逃せない。
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